22.住宅ローンの選び方・見直し方とは?変動と固定の比較から借り換えまでを解説

1.家計管理

住宅ローンの選び方・見直し方とは?変動と固定の比較から借り換えまでを解説

長期金利が約29年ぶりの高水準となった今、住宅ローンの選び方は以前よりずっと慎重に考える必要があります。「変動金利と固定金利どちらがいい?」「今の金利で見直しすべき?」という疑問にお答えします。(前回記事:長期金利上昇で日常生活はどう変わる?もあわせてご覧ください)

この記事でわかること

  • 変動金利と固定金利の仕組みと違い
  • 2026年時点での金利水準と今後の見通し
  • タイプ別・住宅ローンの選び方
  • 見直し・借り換えの判断基準と手順

この記事の結論

  • 変動金利は今後も上昇が見込まれ、残期間が長い方ほど固定金利との比較検討が必要
  • 固定金利・フラット35も大幅上昇しており、「安い今のうちに固定」の選択肢はすでに過去のもの
  • 借り換えは「残高1,000万円以上・金利差0.5%以上・残期間10年以上」が目安
  • 変動から固定への切り替えは手軽だが、借り換えの方が有利なケースも多い
  • まずは住宅ローン比較サイトで無料シミュレーションをするのが第一歩

住宅ローンの種類と仕組み

種類特徴代表例
変動金利型半年ごとに金利が見直される。低金利時はお得だが、金利上昇リスクがある各銀行の変動金利プラン
固定期間選択型3・5・10年など一定期間だけ金利が固定される。期間終了後は変動か再固定を選択10年固定プランなど
全期間固定型返済終了まで金利が変わらない。返済額が確定しており安心感が高いフラット35など

2026年5月時点の金利水準と見通し

📊 2026年5月の主な住宅ローン金利

金利タイプ2026年5月の水準数年前との比較
変動金利(ネット系銀行平均)年1.116%↑ 段階的に上昇中
固定金利(10年固定・メガバンク平均)年3.367%↑ 大幅上昇
フラット35(全期間固定)年2.710%↑ 上昇傾向

※2026年5月時点の概算。金融機関・審査状況によって異なります。

今後の見通し
日銀は2027年頃に政策金利1.5%を目指す方向とされており、変動金利はさらなる上昇が見込まれます。一方、固定金利はすでに大幅に上昇しており、変動との金利差が過去最大水準に開いています。

⚠️ 「安いうちに固定に切り替えよう」の時機はすでに過ぎています。
2022〜2023年頃は「まだ固定金利が安い」時期でしたが、現在のフラット35は年2.710%まで上昇しています。今から固定に切り替えるかどうかは、変動金利が今後どこまで上がるかとのトレードオフで判断する必要があります。

変動金利 vs 固定金利 徹底比較

比較項目変動金利全期間固定(フラット35)
2026年5月の金利年1.116%前後年2.710%
月々の返済額(3,000万円・35年)約84,700円約113,000円
金利上昇リスクあり(半年ごとに見直し)なし(完全固定)
返済計画の立てやすさ立てにくい立てやすい
金利が下がった場合返済額が減る変わらない
向いている人収入に余裕があり、繰り上げ返済できる人返済額を確定させたい人・教育費ピークが重なる人

※月々の返済額は元利均等返済の概算。

変動金利の重要なルール「5年ルール」「125%ルール」

変動金利には返済額の急増を防ぐ2つのルールがあります。

  • 5年ルール:金利が変わっても5年間は返済額が変わらない
  • 125%ルール:5年後に返済額が増える場合でも、前回の125%(1.25倍)以内に抑える

ただしこれは「返済額」が変わらないだけです。金利上昇分は利息として積み重なっており、元金がなかなか減らない「未払い利息」が発生するリスクがあります。返済額が変わらなくても安心はできません。

タイプ別・住宅ローンの選び方

あなたのタイプおすすめの選択理由
収入に余裕があり繰り上げ返済できる変動金利金利上昇時は繰り上げ返済でリスク軽減できる
残期間25年以上・金利上昇が不安固定金利を検討長期にわたる金利上昇リスクを回避できる
5〜10年以内に教育費のピークがある固定金利を検討返済額が確定していれば教育費の計画が立てやすい
変動0.5%上昇で家計が苦しくなる固定金利を検討金利リスクを取れる余裕がない場合は安心を優先
リスク分散したいミックスローン変動と固定を半分ずつにすることでリスクを分散

今のローンを見直す・借り換えの判断基準

すでに住宅ローンを組んでいる方は、以下の3つの条件を目安に借り換えを検討しましょう。

借り換えメリットが出やすい3つの条件

  • ✔ 残高が1,000万円以上
  • ✔ 現在の金利と借り換え先の金利差が0.5%以上
  • ✔ 残期間が10年以上

3条件すべて該当する場合、借り換え諸費用を差し引いてもメリットが出るケースが多いです。

見直しの3つの方法

方法特徴向いているケース
① 条件変更(金利タイプ変更)現在の銀行で変動→固定に変更。手続きが簡単だが、割高になることが多い手間をかけたくない・残高が少ない
② 借り換え他の銀行に乗り換えて低金利を獲得。諸費用がかかるが有利になることが多い残高が多い・金利差が大きい
③ ミックスローン変動と固定を組み合わせる。段階的にリスクを低減できるリスク分散したい・判断に迷っている

借り換えにかかる費用と手順

借り換えにかかる主な費用

費用の種類目安(借入3,000万円の場合)
事務手数料・保証料定率型:約80〜90万円/定額型:約30〜40万円
登記費用(司法書士報酬など)約10〜15万円
印紙代約2万円
合計目安約40〜100万円程度

※諸費用は借入額・金融機関・手数料タイプによって異なります。事前に必ず確認してください。

借り換えの手順

  1. 住宅ローン比較サイトで現在の条件と借り換え先を比較する
  2. 複数の金融機関に仮審査を申し込む(無料・複数申し込みOK)
  3. 諸費用込みで総返済額を比較する
  4. 本審査→契約→旧ローンの完済・新ローンへの切り替え

💡 まず無料シミュレーションで確認を
「モゲチェック」「住まいサーフィン」などの住宅ローン比較サイトでは、現在のローン条件を入力するだけで借り換えメリットを無料で試算できます。「そもそも借り換えに意味があるか」を確認してから動くのがおすすめです。

ポイント&まとめ(FPアドバイス)

住宅ローンは人生最大の借り入れです。金利が変わる時代だからこそ、「なんとなく変動金利にしている」「昔から見直していない」という状態は危険です。今一度、自分のローンを点検しましょう。

  • 変動金利は今後も上昇見込み。残期間が長い方ほど固定との比較検討を
  • 「5年ルール」「125%ルール」で返済額が変わらなくても、利息負担は増えている
  • 固定金利・フラット35もすでに大幅上昇。切り替えは総返済額で比較が必須
  • 借り換えは「残高1,000万円以上・金利差0.5%以上・残期間10年以上」が目安
  • 借り換え諸費用は40〜100万円程度かかるため、トータルで得かどうかを試算する
  • まずは住宅ローン比較サイトで無料シミュレーションから始めよう

住宅ローンの見直しは「面倒」と後回しにしがちですが、1%の金利差が35年間で数百万円の差を生みます。今すぐ自分のローンを確認してみてください。

※本記事の金利データは2026年5月時点の情報をもとにしています。金利は随時変動しますので、最新情報は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

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