住宅ローンの選び方・見直し方とは?変動と固定の比較から借り換えまでを解説
長期金利が約29年ぶりの高水準となった今、住宅ローンの選び方は以前よりずっと慎重に考える必要があります。「変動金利と固定金利どちらがいい?」「今の金利で見直しすべき?」という疑問にお答えします。(前回記事:長期金利上昇で日常生活はどう変わる?もあわせてご覧ください)
✔ この記事でわかること
- 変動金利と固定金利の仕組みと違い
- 2026年時点での金利水準と今後の見通し
- タイプ別・住宅ローンの選び方
- 見直し・借り換えの判断基準と手順
✔ この記事の結論
- 変動金利は今後も上昇が見込まれ、残期間が長い方ほど固定金利との比較検討が必要
- 固定金利・フラット35も大幅上昇しており、「安い今のうちに固定」の選択肢はすでに過去のもの
- 借り換えは「残高1,000万円以上・金利差0.5%以上・残期間10年以上」が目安
- 変動から固定への切り替えは手軽だが、借り換えの方が有利なケースも多い
- まずは住宅ローン比較サイトで無料シミュレーションをするのが第一歩
住宅ローンの種類と仕組み
| 種類 | 特徴 | 代表例 |
|---|---|---|
| 変動金利型 | 半年ごとに金利が見直される。低金利時はお得だが、金利上昇リスクがある | 各銀行の変動金利プラン |
| 固定期間選択型 | 3・5・10年など一定期間だけ金利が固定される。期間終了後は変動か再固定を選択 | 10年固定プランなど |
| 全期間固定型 | 返済終了まで金利が変わらない。返済額が確定しており安心感が高い | フラット35など |
2026年5月時点の金利水準と見通し
📊 2026年5月の主な住宅ローン金利
| 金利タイプ | 2026年5月の水準 | 数年前との比較 |
|---|---|---|
| 変動金利(ネット系銀行平均) | 年1.116% | ↑ 段階的に上昇中 |
| 固定金利(10年固定・メガバンク平均) | 年3.367% | ↑ 大幅上昇 |
| フラット35(全期間固定) | 年2.710% | ↑ 上昇傾向 |
※2026年5月時点の概算。金融機関・審査状況によって異なります。
今後の見通し
日銀は2027年頃に政策金利1.5%を目指す方向とされており、変動金利はさらなる上昇が見込まれます。一方、固定金利はすでに大幅に上昇しており、変動との金利差が過去最大水準に開いています。
⚠️ 「安いうちに固定に切り替えよう」の時機はすでに過ぎています。
2022〜2023年頃は「まだ固定金利が安い」時期でしたが、現在のフラット35は年2.710%まで上昇しています。今から固定に切り替えるかどうかは、変動金利が今後どこまで上がるかとのトレードオフで判断する必要があります。
変動金利 vs 固定金利 徹底比較
| 比較項目 | 変動金利 | 全期間固定(フラット35) |
|---|---|---|
| 2026年5月の金利 | 年1.116%前後 | 年2.710% |
| 月々の返済額(3,000万円・35年) | 約84,700円 | 約113,000円 |
| 金利上昇リスク | あり(半年ごとに見直し) | なし(完全固定) |
| 返済計画の立てやすさ | 立てにくい | 立てやすい |
| 金利が下がった場合 | 返済額が減る | 変わらない |
| 向いている人 | 収入に余裕があり、繰り上げ返済できる人 | 返済額を確定させたい人・教育費ピークが重なる人 |
※月々の返済額は元利均等返済の概算。
変動金利の重要なルール「5年ルール」「125%ルール」
変動金利には返済額の急増を防ぐ2つのルールがあります。
- 5年ルール:金利が変わっても5年間は返済額が変わらない
- 125%ルール:5年後に返済額が増える場合でも、前回の125%(1.25倍)以内に抑える
ただしこれは「返済額」が変わらないだけです。金利上昇分は利息として積み重なっており、元金がなかなか減らない「未払い利息」が発生するリスクがあります。返済額が変わらなくても安心はできません。
タイプ別・住宅ローンの選び方
| あなたのタイプ | おすすめの選択 | 理由 |
|---|---|---|
| 収入に余裕があり繰り上げ返済できる | 変動金利 | 金利上昇時は繰り上げ返済でリスク軽減できる |
| 残期間25年以上・金利上昇が不安 | 固定金利を検討 | 長期にわたる金利上昇リスクを回避できる |
| 5〜10年以内に教育費のピークがある | 固定金利を検討 | 返済額が確定していれば教育費の計画が立てやすい |
| 変動0.5%上昇で家計が苦しくなる | 固定金利を検討 | 金利リスクを取れる余裕がない場合は安心を優先 |
| リスク分散したい | ミックスローン | 変動と固定を半分ずつにすることでリスクを分散 |
今のローンを見直す・借り換えの判断基準
すでに住宅ローンを組んでいる方は、以下の3つの条件を目安に借り換えを検討しましょう。
借り換えメリットが出やすい3つの条件
- ✔ 残高が1,000万円以上
- ✔ 現在の金利と借り換え先の金利差が0.5%以上
- ✔ 残期間が10年以上
3条件すべて該当する場合、借り換え諸費用を差し引いてもメリットが出るケースが多いです。
見直しの3つの方法
| 方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| ① 条件変更(金利タイプ変更) | 現在の銀行で変動→固定に変更。手続きが簡単だが、割高になることが多い | 手間をかけたくない・残高が少ない |
| ② 借り換え | 他の銀行に乗り換えて低金利を獲得。諸費用がかかるが有利になることが多い | 残高が多い・金利差が大きい |
| ③ ミックスローン | 変動と固定を組み合わせる。段階的にリスクを低減できる | リスク分散したい・判断に迷っている |
借り換えにかかる費用と手順
借り換えにかかる主な費用
| 費用の種類 | 目安(借入3,000万円の場合) |
|---|---|
| 事務手数料・保証料 | 定率型:約80〜90万円/定額型:約30〜40万円 |
| 登記費用(司法書士報酬など) | 約10〜15万円 |
| 印紙代 | 約2万円 |
| 合計目安 | 約40〜100万円程度 |
※諸費用は借入額・金融機関・手数料タイプによって異なります。事前に必ず確認してください。
借り換えの手順
- 住宅ローン比較サイトで現在の条件と借り換え先を比較する
- 複数の金融機関に仮審査を申し込む(無料・複数申し込みOK)
- 諸費用込みで総返済額を比較する
- 本審査→契約→旧ローンの完済・新ローンへの切り替え
💡 まず無料シミュレーションで確認を
「モゲチェック」「住まいサーフィン」などの住宅ローン比較サイトでは、現在のローン条件を入力するだけで借り換えメリットを無料で試算できます。「そもそも借り換えに意味があるか」を確認してから動くのがおすすめです。
ポイント&まとめ(FPアドバイス)
住宅ローンは人生最大の借り入れです。金利が変わる時代だからこそ、「なんとなく変動金利にしている」「昔から見直していない」という状態は危険です。今一度、自分のローンを点検しましょう。
- 変動金利は今後も上昇見込み。残期間が長い方ほど固定との比較検討を
- 「5年ルール」「125%ルール」で返済額が変わらなくても、利息負担は増えている
- 固定金利・フラット35もすでに大幅上昇。切り替えは総返済額で比較が必須
- 借り換えは「残高1,000万円以上・金利差0.5%以上・残期間10年以上」が目安
- 借り換え諸費用は40〜100万円程度かかるため、トータルで得かどうかを試算する
- まずは住宅ローン比較サイトで無料シミュレーションから始めよう
住宅ローンの見直しは「面倒」と後回しにしがちですが、1%の金利差が35年間で数百万円の差を生みます。今すぐ自分のローンを確認してみてください。
※本記事の金利データは2026年5月時点の情報をもとにしています。金利は随時変動しますので、最新情報は各金融機関の公式サイトでご確認ください。




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