記事内に広告が含まれています。

42.防災とお金|被災したときにもらえる公的支援と、今から備えておくこと

1.家計管理

防災の準備というと、水や食料の備蓄を思い浮かべる方が多いと思います。でも、災害で本当に困るのは「そのあとの生活をどう立て直すか」——つまり、お金の問題です。

この記事では、被災したときに国や自治体から受けられる支援と、今のうちにやっておける「お金の備え」をまとめました。

✔ この記事でわかること

  • 被災したときに受け取れる公的支援の種類と金額
  • 支援を受けるために必ず必要になる「あの書類」
  • 非常持ち出し袋に入れておくべき「お金まわりのもの」
  • 今日からできる、お金の防災3つ

✔ この記事の結論

  • 住宅が全壊した場合、公的支援は最大300万円
  • ただし、家を建て直すには到底足りない。自分の備えも必要
  • 支援を受ける第一歩は「罹災証明書」。まずこれを申請する
  • 停電でカードも電子マネーも使えなくなる。現金は必ず手元に
  • 通帳やカードがなくても、本人確認ができればお金は引き出せる

被災したら、いくらもらえる?

自然災害で住宅に大きな被害を受けた世帯には、被災者生活再建支援金が支給されます。金額は2つの合計です。

① 基礎支援金(被害の程度に応じて)

住宅の被害支給額
全壊など100万円
大規模半壊50万円

② 加算支援金(その後どうするかに応じて)

住まいの再建方法支給額
建築・購入200万円
補修100万円
賃借(公営住宅を除く)50万円

💡 合計で最大300万円(全壊 → 建て直す場合)です。
※単身世帯の場合は、それぞれの金額が4分の3になります。

そのほかの支援

制度内容
住宅の応急修理
(災害救助法)
半壊住宅の最小限度の修理。1世帯あたり57.4万円が限度
災害復興住宅融資
(住宅金融支援機構)
低利での融資。住宅建設なら融資限度額1,650万円など

⚠️ 「300万円あれば大丈夫」ではありません

家を建て直すには、一般的に数千万円かかります。公的支援はあくまで再建の入口を支えるお金です。この金額を知ったうえで、「足りない分をどう備えるか」を考えることが大切です。

支援を受ける第一歩は「罹災証明書」

公的支援を受けるとき、ほぼすべての手続きで必要になるのが罹災(りさい)証明書です。

1市区町村に申請する

被災したら、まずお住まいの市区町村の窓口へ。災害後は特設窓口が設けられることもあります。

2建物の被害を調査してもらう

職員が現地を確認し、「全壊」「半壊」などの被害程度が判定されます。

3証明書が発行される

この証明書をもとに、支援金の申請や保険の請求を進めます。

💡 大事なこと:片付ける前に写真を撮る
被害の状況がわかる写真は、判定の重要な資料になります。「早く片付けたい」という気持ちはよくわかりますが、撮影が先です。建物の外観・室内・被害箇所を、複数の角度から撮っておきましょう。

災害時、お金はどうなる?

停電するとキャッシュレスは使えない

普段カード払いや電子マネーで生活していても、災害で停電すると店側の端末が動かず、支払いができません。通信が途絶えればスマホ決済も同様です。

⚠️ 現金は必ず手元に用意しておく

目安として数万円程度を、非常持ち出し袋や自宅の分かりやすい場所に。特に千円札や小銭を混ぜておくのがコツです。停電時はお釣りが出せない店も多く、1万円札しかないと困ります。

通帳やカードを失っても、お金は引き出せる

災害時には、金融機関が特別な対応をとることがあります。

  • 通帳・キャッシュカード・印鑑がなくても、本人確認ができれば一定額の引き出しに応じる
  • 大規模災害では、金融庁から金融機関へ柔軟な対応を促す要請が出されます

「全部流されたからお金がおろせない」と絶望する必要はありません。落ち着いて、取引のある金融機関に相談してください。

今日からできる「お金の防災」3つ

1現金を分散して置いておく

非常持ち出し袋に数万円(小額紙幣・小銭を混ぜて)。家族が別々の場所にいることも想定して、財布にも少し多めに入れておくと安心です。

2大事な情報を持ち出せるようにしておく

次のものを、コピーやスマホの写真で保管しておきましょう。

  • 健康保険証・マイナンバーカード
  • 預金口座の情報(銀行名・支店名・口座番号)
  • 加入している保険の証券番号と連絡先
  • 住宅ローンなど借入の情報

※スマホに保存する場合は、パスワードをかけたフォルダやクラウドに。紙のコピーも1部あると、スマホが使えないときに役立ちます。

3生活防衛費を確保しておく

災害でしばらく働けなくなる可能性もあります。すぐに使える現金・預金を、生活費の数ヶ月分は確保しておきたいところです。

※投資に回すのは、この生活防衛費を確保したあとの余裕資金からにしましょう。

備蓄品は「ふるさと納税」でも用意できます

防災グッズや保存food、日用品は、ふるさと納税の返礼品としても選べます。

  • 長期保存できる水・食料
  • 簡易トイレ、モバイルバッテリーなどの防災用品
  • トイレットペーパーなどの日用品(普段使いしながら備蓄できる)

💡 実質2,000円の負担で備蓄を用意できるので、「防災グッズを買うお金がもったいない」と後回しにしていた方には特におすすめです。ふるさと納税の仕組みはふるさと納税の記事で解説しています。

よくある質問

Q1:支援金はいつもらえますか?

A:申請から支給まで一定の期間がかかります。すぐに手元に入るお金ではないため、当面の生活費は自分で用意しておく必要があります。

Q2:賃貸住まいでも支援は受けられますか?

A:住宅の被害程度によります。賃貸でも住まいが全壊するなどの被害を受ければ、支援の対象になる場合があります。詳しくは市区町村にご確認ください。

Q3:火災保険に入っていれば大丈夫ですか?

A:契約内容によります。一般的な火災保険では地震による被害は補償されず、地震保険が別途必要です。ご自身の契約内容を一度確認しておきましょう。

Q4:住宅ローンが残っている家が全壊したら?

A:ローンは残ります。ただし、一定の条件を満たせば返済を減免する制度(自然災害債務整理ガイドライン)を利用できる場合があります。金融機関や専門の相談窓口に早めに相談してください。

Q5:義援金と支援金は違うのですか?

A:違います。支援金は法律にもとづく公的な給付、義援金は寄せられた寄付を被災者に配分するものです。どちらも受け取れる場合があります。

ポイント&まとめ

  • 住宅が全壊して建て直す場合、公的支援は最大300万円(単身世帯は4分の3)
  • ただし再建には足りない。自分の備えが前提
  • 手続きの起点は罹災証明書。片付ける前に必ず写真を撮る
  • 停電するとキャッシュレスは使えない。小額紙幣を含む現金を手元に
  • 通帳やカードがなくても、本人確認ができれば引き出せることがある
  • 保険証・口座情報・保険証券番号は、コピーや写真で持ち出せるように
  • 備蓄はふるさと納税でも用意できる

防災は「起きたときのため」だけでなく、「起きたあとの生活を守るため」の準備でもあります。水と食料に加えて、お金の備えも今日から少しずつ整えていきましょう。

【出典】内閣府 防災情報のページ

  • 公的支援制度について(https://www.bousai.go.jp/kyoiku/hokenkyousai/sienseido.html)
  • 被災者生活再建支援法(https://www.bousai.go.jp/taisaku/seikatsusaiken/shiensya.html)

※制度の内容や金額は変わることがあります。また災害の規模により適用される制度が異なります。最新かつ個別の内容は、内閣府のサイトまたはお住まいの市区町村にご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました