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「もし自分に万一のことがあったら、残された家族の生活はどうなるんだろう」——そんな不安から、高額な保険に入りすぎていませんか?実は日本には、遺族年金という公的な保障があり、残された家族には国から年金が支給されます。この記事では、「誰が」「いくら」もらえるのかを、最新の金額でやさしく解説します。
✔ この記事でわかること
- 遺族年金の基本的な仕組み(2種類ある)
- 誰が受け取れるのか(対象者と条件)
- いくらもらえるのか(令和8年度の最新額)
- 会社員と自営業でどう違うのか
- 遺族年金を知ると保険の入りすぎを防げる理由
✔ この記事の結論
- 遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類がある
- 子育て中の家庭なら、遺族基礎年金だけで年間約130万円以上(子2人の場合)
- 会社員・公務員の家庭は、さらに遺族厚生年金が上乗せされる
- 自営業(国民年金のみ)の家庭は遺族基礎年金のみ。ここは備えの考えどころ
- 「国からいくら出るか」を知ってから、足りない分だけ貯蓄などで備えるのが正しい順番
遺族年金とは?2種類あります
遺族年金は、家計を支えていた方が亡くなったとき、残された家族に支給される公的年金です。大きく2種類あります。
| 遺族基礎年金 | 遺族厚生年金 | |
|---|---|---|
| どんな人の遺族? | 国民年金に加入していた方 (自営業・会社員など全員) | 厚生年金に加入していた方 (会社員・公務員) |
| 主な対象者 | 「子のある配偶者」または「子」 | 配偶者・子・父母など(優先順位あり) |
| 金額 | 定額(子の人数で加算) | 亡くなった方の収入によって変わる |
💡 ざっくり言うと:自営業の家庭は「遺族基礎年金」のみ。会社員・公務員の家庭は「遺族基礎年金+遺族厚生年金」の2階建てで受け取れます。
遺族基礎年金|子育て家庭の保障
誰が受け取れる?
亡くなった方に生計を維持されていた、次の方が受け取れます。
- 子のある配偶者(妻でも夫でもOK)
- 子
※「子」とは、18歳になった年度の3月31日まで(高校卒業まで)の子、または20歳未満で障害等級1・2級の子を指します。つまり遺族基礎年金は「子育て中の家庭のための保障」です。
いくらもらえる?(令和8年4月分から)
配偶者が受け取る場合の年額です。
847,300円 + 子の加算額
子の加算:1人目・2人目は各243,800円、3人目以降は各81,300円
| 家族構成 | 年額 | 月額の目安 |
|---|---|---|
| 配偶者+子1人 | 1,091,100円 | 約9.1万円 |
| 配偶者+子2人 | 1,334,900円 | 約11.1万円 |
| 配偶者+子3人 | 1,416,200円 | 約11.8万円 |
※昭和31年4月2日以後生まれの方の額。金額は年度ごとに改定されます。
遺族厚生年金|会社員・公務員家庭の上乗せ
誰が受け取れる?
亡くなった方に生計を維持されていた遺族のうち、優先順位が最も高い方が受け取れます。
- 子のある配偶者
- 子
- 子のない配偶者
- 父母
- 孫
- 祖父母
遺族基礎年金と違い、子のない配偶者や父母なども対象になるのが特徴です。
いくらもらえる?
金額は亡くなった方の収入(正確には老齢厚生年金の報酬比例部分)によって変わります。
亡くなった方の老齢厚生年金(報酬比例部分)× 4分の3
- 加入期間が短い(300月=25年未満)場合は、300月加入したものとして計算してくれる救済があります
- 目安として、平均的な収入の会社員なら年間40〜60万円程度になることが多いです(あくまで目安です)
中高齢寡婦加算という上乗せも
40歳から65歳までの妻で、子がいない場合(または子が18歳年度末を過ぎて遺族基礎年金が終了した場合)には、年額635,500円(令和8年度)が遺族厚生年金に加算されます。
【例】会社員の夫が亡くなった場合、いくらになる?
例:会社員の夫が亡くなり、妻と子ども2人(小学生)が残された場合
- 遺族基礎年金:1,334,900円(847,300円+243,800円×2人)
- 遺族厚生年金:約50万円(収入により変動。ここでは目安)
→ 合計で年間約180万円(月約15万円)が支給されるイメージです。
💡 ここが大事:「万一のときはゼロになる」わけではなく、子育て中なら月10万円以上の公的保障がすでにあります。この金額を知ってから、足りない分だけを貯蓄や保険で備えるのが正しい順番です。何も知らずに大きな保険に入ると、保障がダブって保険料を払いすぎてしまいます。
気をつけたいポイント
① 自営業(国民年金のみ)の家庭は手薄になりやすい
自営業・フリーランスの家庭は遺族厚生年金がなく、遺族基礎年金のみです。さらに、子が18歳年度末を過ぎると遺族基礎年金は終了します。会社員家庭より公的保障が薄いぶん、貯蓄などでの備えを厚めに考えておきましょう。
② 保険料の未納があると受け取れないことがある
遺族年金には「保険料をきちんと納めていたか」という条件があります(納付済期間が加入期間の3分の2以上など)。国民年金の未納を放置していると、家族が遺族年金を受け取れない可能性があります。払うのが苦しいときは、未納のままにせず免除・猶予の手続きをしてください。
③ 受け取りには請求手続きが必要
遺族年金は自動的には振り込まれません。年金事務所などでの請求手続きが必要です。万一のときは、市区町村の窓口や年金事務所に早めに相談しましょう。
④ 制度改正が予定されています
遺族厚生年金は、2028年4月から段階的に見直しが行われる予定です(子のない配偶者の受給のあり方など)。今後、対象になる可能性がある方は、最新の情報を日本年金機構のサイトで確認してください。
よくある質問
Q1:妻が亡くなった場合、夫も遺族年金をもらえますか?
A:はい。遺族基礎年金は「子のある配偶者」が対象なので、夫も受け取れます。遺族厚生年金は夫の場合に年齢の条件があるなど、細かいルールがあるため、年金事務所で確認してください。
Q2:受け取った遺族年金に税金はかかりますか?
A:かかりません。遺族年金は非課税です。
Q3:共働きでも遺族年金は出ますか?
A:「生計を維持されていた」といえるか(年収などの基準)によります。共働きでも一定の年収要件を満たせば対象になります。詳しくは年金事務所へ。
Q4:遺族年金があるなら、生命保険はいらない?
A:家庭によります。まず遺族年金で「いくら出るか」を把握し、生活費との差額を計算してみてください。子育て中で貯蓄がまだ少ない時期に限り、掛け捨ての安い保険で差額だけを補う、という考え方が合理的です。「なんとなく不安だから大きな保険」は保険料の払いすぎのもとです。
ポイント&まとめ
遺族年金は、「もしものとき」の不安を数字に変えてくれる大切な公的保障です。
- 遺族年金は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2階建て
- 子育て中の家庭なら、遺族基礎年金だけで年間約109万〜142万円(子の人数による)
- 会社員・公務員家庭は遺族厚生年金が上乗せされ、月15万円前後になるケースも
- 自営業家庭は遺族基礎年金のみ。貯蓄での備えを厚めに
- 保険料の未納は家族の保障を失うリスク。困ったら免除・猶予の手続きを
- 「公的保障を知る → 足りない分だけ備える」が家計を守る正しい順番
まずは「わが家なら遺族年金がいくらになるか」をこの記事の表でイメージしてみてください。漠然とした不安が、具体的な備えの計画に変わります。
【出典】日本年金機構
- 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)(https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-04.html)
- 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)(https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html)
※年金額は令和8年4月分からの額です。金額・制度は改定されることがあります。最新の情報は日本年金機構のサイトでご確認ください。
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